グラビアコーター
グラビアコーターはロールコーターの一つであり、彫刻されたロールに樹脂を付けて、主にブレードで彫刻のくぼみに適量を残して掻き取り、溜まった樹脂を基材に転写して薄膜を形成する方式です。
ロール配置や転写方式、ブレード構造により、多くの形式が存在します。
いずれの方式も主に薄膜塗工に適しており、高速化も容易で汎用性が高いため、広く使用されている方式です。
記載の方式以外にも色々な組合せのパターンが存在します。
グラビアコーターの紹介
グラビアダイレクト、グラビアリバース
グラビア方式の基本形であり、主に薄膜、高速塗工に適しています。塗工面平滑化のため、スムージング機能を付加する場合もあります。
特長
低塗工量、低粘度樹脂対応
- 参考適応範囲
- 速度：1～300m/min
- 粘度：1～500mPa・s
- 塗工量：1～100μm・Wet
- 用途例：離型剤、プライマー、接着材塗工、機能材塗工他
キスリバースグラビア
グラビアリバースの転写をキスタッチに変えた方式です。ダイレクトに比べると基材へのストレスが少なく、良好な塗工面が得られます。キス転写のため基材側の条件に依存しやすいことと、高速塗布はやや不向きな方式です。
特長
低塗工量、低粘度樹脂対応、塗工面良好、高塗工品質
- 参考適応範囲
- 速度：1～100m/min
- 粘度：1～500mPa・s
- 塗工量：1～100μm・Wet
- 用途例：光学機能材、離型剤塗工他
ドクターチャンバーグラビア
給液系とドクターブレードが一体化した構造で高速塗工での塗工に特に有効です。気泡の巻き込み除去や液の飛散等を低減できます。半密閉形構造のため周囲環境への影響も全開放系のグラビアに比べて少ない方向となります。
特長
高速塗工対応、低塗工量対応、高品質塗工
- 参考適応範囲
- 速度：1～500m/min
- 粘度：1～5000mPa・s
- 塗工量：1～100μm・Wet
- 用途例：離型剤塗工、光学を含む機能材塗工他
お問い合わせ
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